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2020/02/15

自動販売機のおしるこ缶

なんとなく、帰りたくなかった。
土曜日、夕暮れ、買い物帰り、冬のとある日。
別に特段の理由がある訳でもなく、文字通り、なんとなく。
家には可愛い幼子もいるし、愛すべき旦那もいる。なのに、なぜ、か、足取りが重たい。
たぶん、疲れていたんだと思う。
マンションの前まで来て、やっぱりダメだと思い、もう一度来た道を戻る。あてがある訳でもなく、夕飯の材料を買った袋が重たい。これからまた駅前に戻るのも億劫だし、時間もあまりない。どうしようかとふらふらと歩いていて、ふと思いついた。
そうだ、おしるこ缶を飲もう。いつも子どもと散歩するときにある自動販売機の。子どもは自動販売機のおつりのところをいじるのが好きで、いつもそこで立ち止まる。
買ったおしるこ缶を、近くのコンビニ脇にあるスペースで飲んだ。美味しかった。
帰り道はさっきよりも少しだけ、足取りが軽くなった。

natsukinoki

2017/03/21

春雨サラダとあなたとわたし

そうだ、そうだ、春雨サラダ。
春雨サラダを作りましょう。
春雨降る日に春雨サラダ。
しとしと、しなやか、春雨降る日。
わたしとあなたで春雨サラダ。
ああ、ああ、心躍る、春雨サラダ。
春雨、春雨、春雨サラダ。
あなたとわたしで春雨サラダ。



natsukinoki


2016/12/19

夜の物語

photo by natsuki hatori@nerima 2016.12.17


日が暮れて
夜になると始まる物語
灯りがひとつ ふたつと点いては ひとつ消え
点いたり 消えたり 流れたり
夜の物語は忙しい
けれど 静かで うつくしい
闇のなかに ひかる宝箱
朝になると ひっくり返って 消えてしまう
長くは続かない物語
だから 儚く うつくしい

夜の物語

・・・

っていう、詩みたいなものを昔むかしに書きました。
いや、うそ、3年前くらいかな。
ここに越してきて、窓から見える夜景に感動して。

何気ない日々のなかにも、こころ奪われる美しいもの、愛おしいものってありますよね。
わたしもそういうものを、そういう瞬間を、写真や言葉で表現していきたいなあ、なんて、思っています。

あっ、もちろんその逆も!(笑)

natsukinoki

2014/10/14

紐の切れた操り人形

ヒモノキレタピエロノニンギヨウ

アシヲ ヒライテ スワツテル

アルヒ ヨタヨタ ト アルキダス

ドコニイケバイイノカ ワカラナイ

ダケド ドコカニイキタクテ

ヨロヨロ ウロウロ シテミテル

ダケド ドコニモ イケナクテ

ヤツパリ アシヲ ヒライテ スワツテル















2014.6 
natsukinoki


2013/09/06

静かな夜に

静かな夜に 歌をうたう
悲しい歌を 静かにうたう

静かな夜に 髪を洗う
あなたを想って 静かに洗う

静かな夜に 目を瞑る
そこにはあなたと私 ふたりだけ

natsukinoki





Illustration:Mikiko Taue
LalaPado9.2013