2014/08/23

余分な時間

風邪ひきました。
長い長い旅行から帰ってきて・・・(友達のブログにも同じようなことが書いてありましたが・・・)
ほっとしたのか、なんなのか。

でも長い長い休み明け、さすがに休むのはきまりが悪いし、ええい気合いで乗り切れ!と、だるだるガラガラ声で仕事行ったら、どうもこじらせたようで。さらなる悪化。ちょうどいつも行っている病院が休みだったこともあり、なかなか病院にも行けず。
やっとこさ病院行って見てもらったら、これは気合いでは治りそうなものではありませんでした。
たんまりお薬いただいて。やっつけてもらおうと思います。

なので、今週末の予定は全部取り止めて。
まっさらに空いた週末。
ゆっくりお家で休もうと思います。

でも、こういう時に限って、悩みの種が頭の中を占拠してしまうのよね。
考えてもどうしようもない考え事をぐーるぐる。
考えない練習をしないといけません、私。
ほんとは大きな声で歌ったり、プールで思いきり泳いだりしたいんだけど、今は出来ないから、ブックオフで大量購入した本を読んでいます。


さっき読み終わった江國香織さんの「ホリー・ガーデン」は、今私が考えていることと不思議とリンクするところがあって(もちろん、環境も設定もぜんぜん違うんだけど)なんかすとんと、落ちるものがありました。うまく言葉では表現できないんだけど。
江國さんの本って前にもそういうことがあって、縁というかなんというか、そんなものを感じます、勝手に。

人からすすめられた本って、なかなか手がのびないくせに(もちろん好みのものだと別なんだけど)
自分からはけっこう人に本をすすめたくなる。なんて奴でしょう。
本当はこの本もあの人に読んでほしいなって思ったけど、今回はこのブログで留めておこうと思います。
気になった人は読んでみてください。もう10年以上も前に出版された本ですが、私と同じくらいの世代の女性には何かしら通ずるものがあるんじゃないかしら、とこれまた勝手に思うのであります。

30歳を目前にした二人(果歩と静枝)と二人をめぐる人たちのお話。


* * * * *


なぜだか昔から、余分のものが好きです。
それはたとえば誰かのことを知りたいと思ったら、その人の名前とか年齢とか職業とかではなく、その人が朝なにを食べるのか、とか、どこの歯みがきを使っているのか、とか、子どものころ理科と社会とどっちが得意だったのか、とか、喫茶店で紅茶を注文することとコーヒーを注文することとどちらが多いのか、とか、そんなことばかりに興味を持ってしまうということです。
余分なこと、無駄なこと、役に立たないこと。そういうものばかりでできている小説が書きたかった。
余分な時間ほど美しい時間はないと思っています。
そうして、これはたくさんの余分な時間を共有してきた二人の物語です。二人と二人をめぐる人々の、日々の余分の物語。

---- 江國香織「ホリー・ガーデン」あとがきより抜粋




















natsukinoki






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